2009/2010 演劇 『象』 公演プログラム 新国立劇場

2009/2010年演劇−小劇場−
 
      【象】

作:別役 実
演出:深津篤史

出演:稲垣吾郎/奥菜 恵/羽場裕一/山西 惇/紀伊川淳/足立智充/阿川雄輔/神野三鈴/大杉 漣



原爆で背中に負ったケロイドを、町中で見せびらかし、町の人々から拍手喝采を得たいと奇妙な情熱を抱く病人。
彼を引き止め、人々はもう我々被爆者を愛しも憎みも嫌がりもしないんだ、ただとめどなく優しいだけなんだ、だからひっそり我慢することしかしてはいけないと説得する甥。
ふたりの心の行き違いから、原爆病者の陥った閉塞状況を、ひいては人間全般の抱える存在の不安を、静けさの張りつめた筆致で描いた作品『象』は1962年の劇団「自由舞台」の旗揚げに上演され、深い孤独と不安に耐え、静かな生活をまもりぬこうとする人間の姿を鮮烈に描きながら、原爆の恐怖と苦しみを斬新な手法で表現し、日本演劇界に衝撃を与えました。

別役実25才の時、初期の代表作であり今も上演され続けている本作品のテーマは、発表から既に45年以上が経過した現在の日本、さらには世界の現状をみつめてみても全く色あせてはいません。
演出には、新国立劇場において、岸田國士作『動員挿話』初演、再演、三島由紀夫作『近代能楽集─弱法師─』を演出し高い評価を受けた深津篤史を迎え、今の時代に相応しい新しい視点から捉えた『象』を上演。
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800円(税込)
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